照手姫@小栗判官まつり2014

照手姫@小栗判官まつり2014







このサイトはSitehinaで作成されています。

スーパーフルーツトマト

糖度9度+の極甘スーパーフルーツトマト

「小栗判官まつり」とは

 茨城県筑西市(ちくせいし)は、茨城県の「筑波の西の緑野」にある下館市(しもだてし)・協和町(きょうわまち)・明野町(あけのまち)・関城町(せきじょうまち)の1市3町が平成17年3月に合併して出来ました。
 元の協和町である筑西市協和地区では、管内の旧小栗村(おぐりむら)に昔から伝わる「小栗判官伝説」を基に、毎年暮れに「小栗判官まつり」が行われています。小栗判官については、下記の公式紹介をご参照ください。
 伝説は伝承から幾多の言い伝えと多岐に渡るバリエーションを生み、物語は今では歌舞伎や浄瑠璃の題目にもなっています。「小栗判官」「照手姫」(てるてひめ)で検索すれば、いくらでも出てくるでしょう。

平成26年12月7日、日曜日、晴れ

 第25回めとなる「小栗判官まつり」は、平成26年12月7日(日曜日)に行われました。メイン会場である新治(にいはり)小学校を中心に、JR水戸線・新治駅までの駅前商店街が歩行者天国となり、歴史絵巻の武者行列が練り歩きます。
 今年の小栗判官役は俳優の志垣太郎さん(63)、照手姫役には市内在住の増渕名月さん(24)が選ばれました。
クリックで拡大
[A4判1枚両面のPDFでダウンロード]

 パンフレットの写真はもちろん前年の様子で、小栗判官役は俳優の名高達男さんでした。

茨城新聞はビデオ取材で翌朝報道

 今年の様子は、茨城新聞社さんがビデオ機材持ち込みで現地取材。翌朝の紙面で報道され、Web記事には動画も掲載されました。

照手姫、お出まし

クリックで拡大
 新治小学校の体育館が全体の支度場所。フロアでは各小学校の若武者たちが衣装を準備中。
 ステージ上では役柄役の方々が支度中。照手姫はグランドピアノの脇でお支度。まるで十二単衣のような衣装や「お滑らかし」という長い結い下げ髪のカツラ、本職のメイクさんなどは松竹映画さんのご協力によるものとのことです。

クリックで拡大
 無事にお支度も整いまして、侍女を従えて体育館を後にし、足取りも軽やかに出陣式に向かいます。

クリックで拡大
 出陣式への入場待ち行列に並びます。
これこれ、今から何をもめておるのじゃ」。

クリックで拡大
隊列の最後、槍武者隊入陣の様子。役柄役は小栗判官以外は既に揃っています。会場の新治小学校校庭にはロープが張られ、観客は中には入れないので、遠目にはこういう写真になります。

いざ、出陣!

クリックで拡大
 「小栗の軍勢、これより出陣せんとするものなり!」「いざ、いざ、いざ、いざ、皆の者!」「出陣じゃ!」「勝ちどきを挙げようぞ!」

クリックで拡大
 武者行列の一行が会場から出陣し、照手姫も御所車に乗って隊列に加わります。向こう側にはメイクさんがいつも付いて来てくれています。

休憩所にて

クリックで拡大
 武者行列途中の休憩所(協和庁舎、旧協和町役場)控室で、茨城新聞の単独インタビューに応える照手姫。
 何と言っているのかは、先程の茨城新聞の動画をご覧ください。

クリックで拡大
 筑西市役所からの日付入り公式記念写真。休憩所である協和庁舎内での撮影です。全国各地から先祖代々の自慢の甲冑を身に着けた自前甲冑隊に囲まれての集合写真となりました。

クリックで拡大
 照手姫は、休憩所を出る前に早めに御所車に乗せられ、皆様の被写体になりました。「さすがは、ミス協和だ」という、聞いたこともないような話を聞いて笑いそうになったそうで御座います。

クリックで拡大
 休憩所から御出発の小栗判官公。あの時代にVサインが有ったかどうか。
 左端のお嬢様が引いているお馬さんは、物語上では「鬼鹿毛(おにかげ)」という人喰い馬で、それを小栗判官が見事に乗りこなすのですが、当日はお隣り桜川市の「大和(やまと)ホースパーク」さんから来てくれた「ルイジ」くんです。
クリックで拡大
 駅前通りの歩行者天国から戻る武者行列。照手姫の御所車は遥か後方。この時間になるとさすがに隊列も緩んでくるのは致し方ないでしょう。

クリックで拡大
 御所車を降りて、凱旋式の入場待ち行列に並びます。後ろの4人が、御所車をご担当戴いた方々です。お世話になりました、有難う御座いました。
 ずっと歩いて来たルイジ君は、この間に伝令を乗せて殿のご帰着を報告に本陣前へさっそうと走ります。

いよいよ、凱旋式

クリックで拡大
 無事に全軍が本陣に帰着し、最後に殿が再び愛馬・鬼栗毛ルイジに乗って戻られました。殿も姫もご安堵召されたご様子で御座います。
 後ろに並んでいる赤い甲冑の面々が、小栗十勇士の方々です。

クリックで拡大
 勝利を祝って、三献の儀となります。小栗判官公、まず敵に勝って「カチ栗」を食して、照手姫から美酒を一献。次に敵を討ち取って「ウチあわび」を食して、一献。最後に、勝利を喜び「ヨロ昆布」を食して、一献。
 照手姫の後ろでは、スタッフさんが付きっ切りで演技指導されていました。

クリックで拡大
 締めは、ダンスや演武などの武者行列以外の出演者も全員総出で、三・三・七拍子。雰囲気が一気に盛り上がります。

最後は、餅まき

クリックで拡大
 凱旋式の最後は、恒例の紅白餅まきです。それまで校庭に張られたロープの外側にしか居られなかった観客が一斉にステージ前に押し寄せます。

 面白かったのは、その時の場内アナウンスでした。
 「皆さ~ん、注意して下さ~い!」「スリがいますよ~!」「背中のリュックは前に抱えて下さ~い!」。
ははは、なるほど。

クリックで拡大
 ちなみに、壇上の照手姫はお餅を斜め上に投げ上げて、「滞空時間を長くして」落ちてくるのを構えて受け取れるようにしたそうですが、お餅目当ての人たちは前しか見ていなくて、上から落ちて来た紅白のお餅はどちらもそれぞれ別のオジサンの頭に当たって落ちたのが見えたそうです。

 かくして、第25回小栗判官まつりは無事に終わりました。天気も良くて、素晴らしい一日でした。

小さな主役たち

 この小栗判官まつりを支えているのは、地元のボランティアや小学生たちです。
 まず、地元の公募で照手姫や十勇士、四天王、旗持ち、先駆け、番卒、槍武者、侍女、女武者など総勢40名近い武者行列が揃います。さらに、全国各地から自慢の自前甲冑隊が加わるので、見応えのある隊列となります。そして小栗軍勢の主力となっているのが、三陣からなる小学生の武者隊です。
 このお祭りには各小学校の6年生が全員参加ということで、それぞれがみな楽しみにしていた行事だった様子が伺えます。
 出陣式への御入場では、「名乗りを挙げい!」「一の陣、小栗小学校。只今到着致しました!」「あい分かった!」、「二の陣、古里小学校。只今到着致しました!」「ご苦労であった!」、「三の陣、新治小学校。只今到着致しました!」「大義であった!」という見せ場があります。

 しかしその後が大人の世界で、「ご出陣に先立ちまして、ご来賓の方々からご祝辞を賜りたいと存じます」となります。これがまた後から後から、人は多い、話は長い。ご来賓のお歴々は壇上のパイプ椅子に座っているからいいです。子供たちは綺麗な衣装を汚さないように、校庭に座り込むのではなく「片立て膝」や「和式トイレ」状態で腰を降ろして待機しています。訳の分からない大人の挨拶をじっと黙って聞いているのは辛かったろうと思います。

 当日はちょうど茨城県議会議員選挙と、アベノミクス解散による衆議院議員選挙の真っ最中の日曜日。小一時間続く来賓祝辞のなかには、一通り挨拶してから胸ポケットから紙を取り出して読み始めるお偉いさんもいて、会場からは随分ヤジが飛びました。「いつまでやってんだ~」「いい加減にしろ~」「子供らが可哀そうだ~」。当然のように多数の祝電披露も延々と続き、(もうちょっと何とかなんないのか)と思ったのも事実です。

 街中の武者行列を終えて、つまり戦いを終えて本陣に帰って来ると、凱旋式が始まります。小栗判官公からは、「一の陣、小栗小学校。勇敢に戦ってくれた」、「二の陣、古里小学校。知略に富んだ作戦を立ててくれた」、「三の陣、新治小学校。よく私に仕えてくれた」というお褒めの言葉をそれぞれに戴きます。

 ところが、ここで会場が静まりかえっているのが勿体ない。子供たちは歩き疲れているのが明らかで、ほとんどもう最初の元気はありません。ここは運営側が、判官公のお褒めに合わせてその都度マイク前で拍手をして会場に拍手を促し、率先して会場全体を盛り上げるような演出が欲しいところです。仕事がら、企画屋はすぐそういう事を考えてしまいます。

当日の様子あれこれ

 茨城県が運営するインターネットテレビ「いばキラTV」では、茨城新聞からのニュースとして放映されました。(「オぐりはんがん」というイントネーションに違和感がありますが、水戸ですから)
 地元の「筑西.TV」(Chikusei Videos Collection)では、小栗判官まつりをほぼ毎年収録しています。今年の分は順を追って8本掲載、連続して見られます。街中での武者行列の様子は、この連作が一番よくわかります。最後の餅まきまで見られます。
筑西地域情報サイト、筑西市ナビ「ちくナビ!」にも掲載されました。
 また、一般の方からも当日の様子が動画サイトや画像サイト、ブログなどに投稿されていますのでぜひご覧ください。

小栗判官公、市政広報誌の表紙に

 年も改まって平成27年。「筑西広報People」No.154、新年号の表紙は「小栗判官まつり」です。

華麗な中世絵巻、第25回小栗判官まつり


 12月7日、華麗なる中世絵巻、「第25回小栗判官まつり」が、新治小学校をメイン会場に開催されました。
 俳優の志垣太郎さん扮する小栗判官、武者姿の小栗小学校、新治小学校、古里小学校の6年生など約200人の武者行列に、沿道からはたくさんの拍手が起こりました。
 また、協和商工祭も併催され、会場は多くの見物人でにぎわいました。(表紙より)

志垣太郎と言えば…

 昔々のことです。ちょうど中学校の剣道部にいた時に、地方高校の弱小剣道部を舞台にした青春テレビドラマ「俺は男だ!」を毎週楽しみに見ていました。主役は、今や政治家歴のほうが長い森田健作。ヒロイン早瀬久美(吉川君!)率いるチアリーダー部が、剣道部の試合を場内で飛び跳ねながら応援するという現実離れした設定が当時は斬新。でも剣道って一瞬の静と動の世界だから、有り得ないよね。笠智衆おじいちゃんが、いい味を出していました。「俺は男だ!」で健作、いや検索すれはいくらでも出てくるでしょう。森田健作のドラマ主題歌「さらば涙と言おう」も、いい歌でした。

 その時のモリケンのライバル役が志垣太郎。確か、ドラマの設定では途中からの転校生で、何かとすぐに対立する役目でした。高校3年生でクルマの免許を持っていて、ジープを乗り回している。自分で喫茶店を経営している、という大人びた役回りです。「中原中也の詩集」というのを知ったのも、あの番組の中で彼が読んでいたからという覚えがあります。

 当日途中の休憩所で、照手姫様が「~という話を父から聞きました」と言うと、小栗判官公は笑って「剣道はボクの方がケンちゃんより強かったんだよ」とのことだったそうです。

 この小栗判官まつり、これからも末永く続いて行ってほしいと思います。


All Rights Reserved, 2014 (C)沌珍館企画




 平成27年度の「小栗判官まつり」のポスターは、前年度のハイライト。出陣式に全員揃ったところで小栗判官公が壇上に登場、日の丸の扇子を上げる所です。
 写真としてのレイアウトも、見事なものです。

・【広報筑西 People】 No.164 平成27年11月1日号 (裏表紙)



住めば愉快だ宇都宮  宮カフェ  宇都宮を楽しもう
戻る

Copyright(C) 2004-2015 沌珍館企画