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いこうシステムにトラブルが発生し・・・ 「原因は?」 「切替え移行の問題です」 「切替え以降?」 「はい」 「切替え前に問題は無かったのか」 「残念ですが、有ったことが判りました」 「それじゃなぜ、切替え以降の問題なんだ」 「だから、切替え移行に問題があったんです」 こういう時には、クイーンの「♪手を取り合って、このまま行こう〜」を歌いましょう。 いちぶ昼休みにビルの屋上で聞いた話ですが・・・ 「ウチの会社、上場を目指すらしいよ」 「ほんと? ついに」 「なんでも、10年以内に一部上場を目指すとか」 「うわ〜」 「それって、すごいことなの?」 「あたりまえだよ」 「初めは『上』の上の『上々』を目指すのかと思ったけど」 「そういう話じゃないよ」 「となると、全部上場できるのはいつ頃だろうね」 ビートルズはアップルの屋上で「♪ゲットバック、ジョジョ」と歌いました。 いったどうしてこうもトラブルが多いのかと思いますが・・・ 「ウチの責任じゃないんだろ!」 「それはたぶん、そうですが…」 「現場には行ったのか!」 「まだ、言ってないです」 「とにかく行って、主張できることは主張しろ!」 「でも今の状況では、言ったとしても…」 確かに、いっていったほうがいいと思います。 いるトラブル対応というのは管理職の大事な仕事で・・・ 「修正用のCDなんですが」 「なにしてんだ、要るひとのところにはすぐに配れ!」 「でも、それぞれちゃんと説明していかないと」 「そんなの当り前だ」 「だから、居るひと先というわけには…」 「なに言ってんだ、とにかくすぐに配れ!」 いるのにイヌ、という感じです。 うごく電話で相談されるとよくあるのですが・・・ 「パソコンが動かなくなっちゃったんですけど」 「電源は入りましたか」 「普通の画面までは行ったんですが」 「マウスは動きますか」 「マウスは動きます」 「キーを押すと、何か表示されますか」 「何も変わりません」 「でも、マウスは動くんですよね」 「マウスは動くんですけど、画面の矢印は動きません」 あ、あのね…、って言いたくなるのは、ぐっとこらえましょう。 おくれるまたシステムにトラブルが発生し・・・ 「次の定時送信に間に合うのはどのくらいだ」 「半分くらいだと思います」 「マッテル工業さんの分は送れるか」 「マッテル工業さんの分は遅れます」 「ギリギリ代行さんの分は」 「ギリギリ代行さんの分は間に合います」 「とにかく送れそうなものは優先的に送れ」 「それは現状では無理です」 「どういうことだ」 「遅れるものには遅れる理由が…」 「いいから送れるものはとにかく送れ」 電話で話していると、よくあります。 おこってるまたまたシステムにトラブルが発生し・・・ 「部長すみません、ブツブツ物産さんまでお詫びにお願いします」 「ゲキド商事さんが先じゃないのか」 「問題はデータ消失です。起こっているほうが先です」 「ゲキド商事さんは怒ってないのか」 「起こっていません」 もちろん、ゲキド商事さんも怒っていました。 おしょくじけん廊下で聞いてしまいました。 「ちょっと、ちょっと」 「なによ、マジメな顔して」 「聞いてよ、汚職事件」 「汚職事件?」 「なんでも、1万円を10人とか」 「なにそれ」 「経理が何かコソコソやってんのよ」 「ウチでそんなのあるワケないじゃん」 「でも、確かに聞いたのよ」 後日、配られたのは、お食事券でした。 かよう読み返すと、やんなっちゃうんですが・・・ 「マルマル庁のカクカクさんから電話があってさ」 「あ〜、あの…」 「行き先、シカジカ産業に決まったんだって」 「あ〜、それは、それは」 「片道1時間半とか言ってたけど」 「まぁ、今時そのくらいは…」 「でも実際は、通うだけらしいよ」 「火曜だけですか!」 「とにかく、これといった仕事はないみたい」 「パソコンで仕事してるふりしていればいいとか」 「だから、通うだけだって」 「火曜だけなんて、いいですね」 こう言うのを、他を寄せ付けない会話と言います。 きいてるサーバーの負荷が異常に高くなって・・・ 「ロードバランサーを起動しろ」 「はい」 「起動したか」 「はい」 「変わったか」 「・・・」 「どうなんだ」 「・・・」 「聞いてるのか!」 「効いてないです」 「なんだと」 ロードバランサーも効かない状況だったようです。 けんしゅう年度末なので、お客様にお願いに行きましたが・・・ 「お忙しいところを済みません」 「忙しいよ」 「今月納めたシステムのご検収をお願いします」 「研修?」 「年度末なので、なんとか、ぜひ」 「この忙しいのに、か?」 「そこを、なんとか…」 「忙しいんだよ」 「検収日は3月31日でお願いします」 「そんな日に研修なんか出来るワケないだろ!」 図画工作用の粘土で、松の置き物でも作って、「粘土松」と称して机の上に飾りましょうか。 げんてんお手洗いで聞いた話ですが・・・ 「ウチは減点主義だからなぁ」 「そそ、原点主義」 「ちゃんと出来て当り前」 「ほんと、そうだよ」 「100点からスタートして、出来ないと引かれてく」 「というか、最初から座標の(0,0)だよね」 「失敗するたびに、どんどんマイナス評価だ」 微妙に成り立っているのが不思議です。 さいこうひそかに自信があったのですが・・・ 「この前の企画書、評価再考で返ってきちゃったよ」 「最高ですか!」 「そう…」 「だって、部長評価でしょ?」 「専務評価だよ」 「良かったじゃないですか、最高なら」 「なに言ってんだよ、ちょっと考え直さないと…」 「すぐに始めましょうよ」 やはり、落ち着いて考え直さないと。 しょうじき取り替えたパソコンを廃却することになり・・・ 「沌珍館産業さんに頼んで、大丈夫ですか?」 「なにが?」 「いろいろ大事なデータが入ってたんですけど…」 「でも、自分で消したんだろ?」 「マニアは簡単に復元できるらしいですよ」 「あそこは消磁器だから、大丈夫だよ」 「でも、正直だからといって、信用できませんよ」 この会話も、いずれ消されてしまうのでしょうか。 じょせい役場の窓口で・・・ 「この内容だと、助成はちょっと難しいと思います」 「どうしてですか。むしろ女性には向いていると思いますが」 「やはりどうしても、広く皆さんの役に立つものでないと…」 「でもやるとなれば自分達のお金で出来ないのは、みんな一緒です」 「予算に絡む話なので、検討してまたご連絡します」 「人権にも絡む話だと思いますよ、そんな検討だと」 うっかり横から会話に加わったりしたら、大変なことになりそうです。 しんぶんや久しぶりに会った二人のようですが・・・ 「仕事、変わったんだって?」 「うん、ちょっとね」 「忙しいの?」 「新分野だから」 「へぇ〜、新聞屋」 「時代の先端だよ」 「んぢゃ、朝とか早いんだ」 「いつもじゃないけどね」 「何人くらいでやってんの?」 「今のところ、一人だよ」 「お天気次第で、大変だろう」 「お天気よりも、景気だよ」 どうしてこういう話が成り立つのでしょうか。 だいじ栃木県だけで通用する話だと思いますが・・・ 「ということで、新システム側の準備は出来ています」 「移行作業は、ダイジだよね?」 「はい、大事です」 ところが実際には移行作業でトラブルが起き・・・ 「あんた、移行はダイジだと言ったよね!」 「ぇ、ぇぇ…」 お客様は事前に「移行は大丈夫だよね?」と聞いたのです。 しかし、東京から来ていたエンジニアは、「はい、大切です」と答えたのでした。 たいしゃひとりで残っていると、時々こういう電話が・・・ 「ナニナニさん、いらっしゃいますか」 「申し訳ございません、退社しました」 「えっ! もう辞めちゃったの?」 「ぃ、ぃゃ、今日はもう帰りました」 「なんだ、それなら帰宅しましたって言ってよ」 「ぃ、ぃゃ、帰宅したかどうかまではちょっと…」 立場上の発言は難しいです。 だいたいトラブル対応で切羽詰ってくると、よく・・・ 「何か代わりの案はないのか」 「現状ではこれしかありません」 「ざっくりと、大体の案という感じで」 「代替の案となると、やはりそれなりの準備が必要です」 「大体でいいんだ、だいたいで」 「代替でいいと言っても、まず本番系を止めるのが先です」 気持ちはわかりますけど。 ていそく研究室に新しい機械が入ったのですが・・・ 「起動直後は厳密には安定していないから」 「少し待ったほうがいいんですね」 「30秒ぐらいで定速回転になるらしい」 「はぁ、低速に」 「・・・」 「・・・」 「もう、そろそろかな」 「でもまだ、あまり変わらないような気が…」 「安定してきたんじゃないの」 「まだ高速のままのような音ですけど」 運転免許の学科試験に「書き取り」は必要です。 テーブル開発系のかたにはわかると思いますが・・・ 「先輩、テーブルが異常ですって出てるんですけど」 「それだけ?」 「はい。どうすればいいんですか」 「まずデータの扱いを見直すんだな」 「でも、テーブルが異常だって出てますよ」 「いいから、最初から見直せよ」 「この前の地震でズレちゃったんでしょうか」 聞いていた部長がイスからずっこけ落ちました。 ひとつめ田舎道の途中で分からなくなって・・・ 「すみません、役場へ行くのはこの道でいいんでしょうか」 「ダイジだ」 「ありがとうございます」 「ず〜っと行って、ひとつめの信号を左だ」 「ひとつめですね」 「ひとつめだ、間違えんなよ」 「はい、ひとつめの信号」 ところが、ひとつめの信号を左折すると、隣町に入ってしまいました。ひとつめは「最初の」信号ではなく、幾つか先の「一ツ目」(単眼点滅)の信号でした。 ふたつシステム監査で、あやしげなメール送信の跡が判明し・・・ 「現時点までの追跡調査の結果ですが」 「どうだった」 「問題のメールは不達です」 「二つ?」 「宛先アドレスエラーで、最後まで届いていません」 「もう一つは?」 「理由はたぶんそれだけです」 「本当に二つか?」 「間違いありません」 「どうして二つと言い切れるんだ」 「送信先エラーがログに残っています」 「二つともか?」 これは身に覚えがあります。 ふつうある日、ネットワークの調子が・・・ 「おぃ、どうなってんだ。センター回線が切れてるらしいぞ」 「いや、バックアップ回線が切れてるみたいです」 「センター回線は?」 「状況に変わりありません。普通です」 「不通だと?」 「はい」 「何してんだ、早くなんとかしろ」 その後の状況は不明です。 ほういがくどう見ても初対面らしい二人でしたが・・・ 「ご専門はどういう方面で」 「じつは、法医学なんです」 「ほ、方位学ですか」 「人それぞれいろんな死因がありまして」 「人生のシーンごとに違うんでしょうね」 「やりきれない思いのこともありますけど」 「定めとして伝えなくてはならないことは伝える、と」 「そうなんです」 どちらにいつ頃お世話になるか、です。 ぼんさい一杯呑み屋で近くの席から聞こえてきた話ですが・・・ 「なんか今のやつら見てると…」 「あぁ、あいつらね」 「盆栽だなぁ、って思うんだよ」 「たしかにみんな、凡才だね」 「チマチマとまとまって…」 「規格外れのものがないね」 「どれもみな似たり寄ったりで…」 「なにか一つ、これはすごいというのがあればね」 この話はかなり続いていました。 やくいんお客様に提出するトラブル報告書で・・・ 「どこに押してんだよ、ここはおまえのハンコじゃないよ」 「すみません、初めてなんで」 「そのうち たくさん書くようになるよ」 「は?」 「ぃゃ、ぃぃょ。それより、ここは役印」 「役員ですか!」 「そういうもんなの、常識」 「でも専務はいつもいないし…」 「いいよ、部長で」 「でも役員だったら…」 「いいんだよ、部長で」 なにが部長でいいんだ、と部長が帰って来ました。 沌珍館企画 開発部長 承認済 検印廃止 |